5月25日

Nelson's Ship in a Bottle、フォトギャラリー掲載

 

トラファルガー広場ではじまったインカ・ショニバレ(Yinka Shonibare)の第四の台座プロジェクト《Nelson's Ship in a Bottle》のフォトギャラリーを掲載しました。

 

 

5月25日

更新情報

 

ここ1週間ほど、思い出したようにサイトのメンテナンスをしています。何年も放置の末、すっかり情報が古くなった「カレンダー」と「バー&カフェ」のページを削除しました。また、「フォグレス日誌」などアドレスを変えたページもあります。その関係でサイト内でのリンクに不具合が出ている可能性がありますので、ご了承ください。

 

 

5月18日

No Soul For Sale、フォトレポート掲載

 

16日の日誌にも書いた、テート・モダン10周年特別企画 No Soul For Sale の即席フォト・レポート(パート1)を掲載しました。

 

 

5月17日

小鳥が奏でるギター @ Barbican Centre

 

噂を聞きつけて、バービカン・センター内、カーヴ(Curve)で開催中のセレスト・ブールジエ・ムジュノ(Celeste Boursier-
Mougenot)
の個展を遅ればせながら観てきました。

 
Celeste Boursier-Mougenot @ Barbian, Curve

これは必見です!詳しく書いてしまうと感動が薄れるので控えますが、一言でいうと、可愛い小鳥たちによるギターの即興演奏会。小鳥はキンカチョウ(錦華鳥)と呼ばれる体長10センチほどの歌を得意とする種で、そのさえずり声がとても美しいのですが、それにもまして、小鳥がギャラリーのなかに野放しにされていて、枝に留るようにギターに留って音を奏でるという光景があまりにも異様。

生きた動物を使った展示といえば、以前に ミルチャ・カントル(Mircea Cantor) の孔雀を使った作品を紹介したことがありますが、巨大な金属の檻が展示室を制圧していたあちらに比べて、こちらは40羽くらいのキンカチョウが自在にギャラリーの中を飛びまわっているシュールながらも自然な演出。

バービカンのコンクリートの建築とそのなかに造られた人工の白浜、本物の小鳥のさえずりとエレキギターのサウンド。本来ミスマッチなもの同士がなんともポエティックに融合されていて感動的です。ここ数年で美術館レベルの展示をする画廊が増えましたが、こういう展示はおそらくパブリックスペースでしかできないでしょうね。5月23日まで。詳しくは Barbican のサイトで。

 

 

5月16日

祭りだ!祭りだ!プロテストだ!

 

今日、ロンドンにいる人、予定のない人、テート・モダンに行きましょう!10周年記念イベントの No Soul for Sale が、ことのほか面白いです。大道芸人美学というか、アンチ商業主義魂というか、アート界の「インディーズ」70団体(組)が集まって、あのタービンホールが紙幣ならぬレシートとダンボールでいっぱいの祭りの舞台へと変貌。

日本からは京都のオルタナティブスペースCollective Parasol が参加。ポルトガル仕込みの増本泰斗さんが、ロボット風のお面をかぶって、ガラクタ(?)を集めてつくった「トローリ」を引いてパフォーマンスを披露したとか、するとか。妙な人たちがわんさか。今日までです。詳しくは Tate のサイトで。

 
画像をクリック!


余談ですが……

お祭り騒ぎの陰で、環境グループのメンバーが、石油大手BP(ブリティッシュ・ペトロリアム)をスポンサーに持つテートに対してプロテストを行うという穏やかじゃないシーンもありました。

昨日の午後4時ごろに私がテート・モダンに到着すると、タービンホールを見下ろす2階のスペースがロープで封鎖されていて、入れない状態。何事だろうと思っていると、「バーン、バーン」と大きな破裂音。音がした方を見上げると、テートのあのめっぽう高い屋根の上を人が歩き、鋭利なもので風船とおぼしきものを割っていくという、サーカスのような光景……。

「こんなに危険なパフォーマンスを許すとは、テートも凄いなあ」と驚いていると、「BPに対するプロテストだよ。テートはBPにスポンサーになってもらっているからね。メキシコ湾の原油流出事故のこととか知っているでしょ?」と係員。

 

像をクリック!

活動家たちがやったことは、聞くところによると、魚や鶏をぶら下げた風船を持ち込み、お祭り騒ぎにまぎれて会場に放ったということ。屋根にのぼって風船を割っていたのはアーティストではなく警備員でした。それしか取り除く方法がないということで。

なかなか効果的なプロテストでしたが、後であのときに一階にいた知り合いに聞いてみたところ、何も気づかなかったとのこと。騒ぎは2階だけで済んだようです。

 

 

5月14日

ヤニス・クネリス展、フォトギャラリー

  ウェストミンスター大学併設の展示場、Ambika P3で開催中のヤニス・クネリス(Jannis Kounellis)展のフォトギャラリーを載せました。この展示、必見です。

 

5月14日

余談・・・

 

河出書房新社から刊行された「女性フォトグラファーズ・ガイド」(砂波針人編)に、海外作家20名の写真集をピックアップさせてもらいました。


 
 

5月11日

Tatton Park Biennial 2010

 

イングランド北西部、チェシャー州ナッツフォードにあるタットン・パーク(Tatton Park)で今月8日から始まった「Tatton Park Biennial 2010」のオープニングにお邪魔してきました。

 
Marcia Farquhar
The Horse is a Noble Animali

今回が2回目のこのイベントは、欧州一美しいといわれる日本庭園から伝統的なイタリアン・ガーデンまで個性的な庭が集まる広大な敷地と、18世紀後半から19世紀にかけて建てられたマナーハウスを使って、美術家20余名の作品を見せる夏らしい企画。

公園という場所に相応しく、展示品の多くが、自然や環境、進化やサステナビリティを意識したすがすがしいグリーン系で、作品と展示環境との波長が絶妙に合っているところが魅力。

詳しいことはまたフォト・ギャラリーで紹介したいと思いますが、その前に行かれる方のために、見どころを2、3ピックアップしておきます。

■ ジェム・ファイナー(Jem Finer)の、鏡とカメラ・オブスキュラを用いて、あたりの景色を球状の屋根の外側と内側に映し出したマジカルな小屋《Spiegelei》。展示場所はThe Golden Brook。

 
Jem Finer
Spiegelei

■ ネヴィル・ギャビー(Neville Gabie)の、グリーンランドから持ってきた2.5トンの氷河を、ソーラーパネル付きのガラスの冷凍庫内に設置した立体《A Weight of Ice carried from the North for You》。展示場所はThe Golden Brook。

■ オースティン・ホールズワース(Austin Houldsworth)の、ここの庭で採れたパイナップルを期間中に化石に変える化石マシーン《2 Million & 1 AD》。展示場所はThe Orchard。

 
Austin Houldsworth
2 Million & 1AD

彼らの他に、Jimmie Durham(ジミー・ダーラム)ライアン・ガンダー(Ryan Gander)ケイト・マグワイヤ(Kate MccGwire)ジェイミー・ショブリン(Jamie Shovlin)などが参加しています。

また、6月12日〜13日と8月28日〜30日には、高さ4メートル弱のロッキングホースに乗って馬にまつわるモノローグを展開する、マーシャ・ファーカー(Marcia Farquhar)のパフォーマンスが行われます(冒頭の写真)。

ロンドンにいては見られない大規模なアウトドア系の企画。しかも英国有数の美しい公園内での展示。無機質なホワイトキューブに飽きた人に特にオススメです。ぜひ足を延ばしてみてください。

やや強行ですが、ロンドンから日帰りで行けます。ちなみに私たちのプレスツアーは、ロンドン・ユーストンからチェスターまで電車(片道2時間強)、チェスターからタットン・パークまでバス(片道約50分)という行程でした(トコ)。

Tatton Park Biennial 2010
9月26日まで
詳しくはこちら


 

5月10日

マーク・クイン個展フォトギャラリー掲載

 

昨日の日誌に引き続き、マーク・クイン展のフォト・ギャラリーを載せました。


 

5月9日

マーク・クイン個展

 

ホワイト・キューブホックストンスクウェアで開かれたマーク・クイン(Marc Quinn)の個展の内覧会に、お邪魔してきました。

 

マーク・クインといえば、ヨガのポーズをとるケイト・モスの黄金彫刻や、両腕のない妊婦アリソン・ラッパーのマーブル彫刻で有名ですが、今回は、美容整形や性転換にひた走る「美の求道者」たちをモデルに制作。

大理石にブロンズ、油彩と華やかながらもいつになく下世話な会場には、その代表たるマイケルジャクソンのマンガ顔の彫刻から、世界一の巨乳モデルのチェルシー・チャームズ、さらには、女性から男性に性転換したものの子宮を残したために妊娠してしまったトーマス・ビーティなど、美容整形を武器に自己を再生していった人々のちょっと奇怪なお姿の彫刻が林立。

なかでも特にシュールなのが、アダムとイブのごとく手をつないで並んだ「Allanah & Buch」。一見、普通の男女のカップルのように見えて、よく見ると、身体の上半身と下半身があべこべ。女なのにナニがあり、男なのにナニがないばかりかアレがある。これを見たら神様がなんと言うことやらですが、二人とも実在の人物とのこと(アラナー・スターとバック・エンジェル)。

これまでにも自分の血をかためてデスマスクをつくったり、マーク・クインにはマッド・サイエンティストに通じるグロい趣味があるようですが、今回はそれが目に見えて露見。でも、面白いのが、モデルと作者の美に対するこだわりの度合いが一致しているというか、かたや見てくれやアイデンティティーにこだわる者、こなた表象の美にこだわる者と、共に並々ならぬ美の求道者であること。

ちなみに、亡くなったあとにつくったマイケル・ジャクソンを除いてモデルはみな、マークのスタジオに来て型取りのためにポーズをとったそうです。それを想像するだけでも結構楽しかったりします。

Marc Quinn
「Allanah,Buck, Catman, Chelsea, Michael, Pamela and Thomas」展
White Cube, Hoxton Sq店で、6月26日まで
詳しくはこちら



余談ですが・・・

今回こちらの内覧会に出席して感じたのが、アート・ジャーナリストの数がひと頃に比べてだいぶ減ったなあということ。

ホワイトキューブの内覧会というと、BBCやチャンネル4のキャスターを筆頭に、通信社や新聞社所属の写真家が20人くらいつめ掛け、ライターも「The Guardian」や「Evening Standard」など大手新聞社の記者がわんさか。みんなでアーティストの周りに群がって競うようにコメントをとるのが当たり前の光景でしたが、今回は見事なまでに閑古鳥。(ちなみに当時の様子はこんな感じ)

この日は運悪く、総選挙の日と合致。テレビや新聞のフォーカスは当然みな選挙に集中し、そんななかインテリや金持ちの「ハイ・エンターテインメント」に過ぎぬアートがお呼びじゃないのは、もちろんわかりますが、それにしてもあまりにもの変わりぶりでした。 「あのジャーナリストたちは、一体どこに消えてしまったのだろうか」と考えさせられるものがありました。

フォグレスを立ち上げて今年で10年。アートと一緒にアート業界もわたしの興味の対象として見て来ましたが、この10年で、アーティストやギャラリーの顔ぶれから出版や報道の現場まで、いろんなことが変わったなあと感じるこの頃です (トコ)。


 

5月6日

テート・モダン10周年記念

 

来週の水曜日、5月12日に、テート・モダンが開館10周年を迎えます。それを記念して、14日〜16日にかけての週末に、特別イベントが開かれるとのこと。

イベントのハイライトは、アート界のお騒がせ者のひとり、マオリツィオ・カテランらが企画を担当するアート・フェスティバル「No Soul for Sale」。アーティスト・ラン・スペースやアーティスト・ユニットなど、世界中から集まったアート界の「インディーズ系」70団体が、パフォーマンス、ミュージック、映像ありの雑多なイベントを繰りひろげるそうです。14日の午前中には、テート・モダンの10歳の誕生日を祝ってパレードが予定されているようです。いや〜あれからもう10年とは、早いこと。詳しくはこちらで。

 

5月5日

キュレーター・トーク @ The Japan Foundation

 

日本で活躍するキュレーター8名がロンドン入りし、日本の現代アートについてトークを行う超豪華イベントが5月11日に、ラッセル・スクウェアにあるジャパン・ファンデーション(国際交流基金)ロンドンオフィスで開かれます。以下がそのキュレーターのリスト:

木村絵理子 - 横浜美術館
坂本顕子 - 熊本市現代美術館
高橋しげみ - 青森県立美術館
北出智恵子 - 金沢21世紀美術館
鈴木勝雄 - 東京国立近代美術館
植松由佳 - 国立国際美術館
荒木夏実 - 森美術館
遠藤水城 - インディペンデント・キュレーター

なんとも豪華な顔ぶれ。そして、またとないユニークな機会。日本の現代アートに関心のある方は、ぜひお見逃しなく。

Curator Talk: Contemporary Art in Japan
The Japan Foundation London
Russell Square House, 10-12 Russell Square,
London WC1B 5EH
5月11日、午後7時より
無料、要予約、詳しくはこちら

 

5月4日

ターナー賞2010ノミネート者発表

 

二日前に紹介したアンジェラ・デ・ラ・クルスを含む以下の4名が、今年のターナー賞の候補者にノミネートされました。

 デクスター・ダルウッド(Dexter Dalwood)
1960年、英国、ブリストル生まれ。テート・セント・アイヴス(Tate St Ives)での展示が評価されてノミネート。過去の名作に言及したり、現代文化や政治をテーマに取り込んだ絵画を90年代から制作している。こちらこちらで作品が見れます。

■ アンジェラ・デ・ラ・クルス(Angela de la Cruz)
1965年、スペイン、ラ・コルーニャ生まれ。ロンドンのカムデン・アーツ・センター(Camden Arts Centre)で現在開催中の個展が評価されてノミネート。絵画とスカルプチャーの要素が一作のなかに共存・対立する独特な作品を、90年代半ばから一貫して制作している。こちらで作品が見れます。

■ スーザン・フィリプス(Susan Philipsz
1965年、英国、グラスゴー生まれ。グラスゴー国際視覚芸術際(Glasgow Inetnational Festival of Visual Art)などで展示された作品が評価されてノミネート。自らの声を使った際とスペシフィックなサウンドアートを主に制作している。(2007年のミュンスター彫刻プロジェクトで発表した作品がこちらで見れます)

■ ジ・オトリス・グループ(The Otolith Group)
1968年生まれのアンジャリカ・サーガー(Anjalika Sagar)と1967年生まれのコドヴォ・エシュン(Kodwo Eshun)によって2002年に結成。ロンドンのガスワークスとザ・ショールームでの展示が評価されてノミネート。アーカイブ資料・映像を用いて、見過ごされてきた歴史にスポットを当てる映像作品を主に制作している。こちらで作品が見れます。

今年のノミネート者は全員60年代生まれと、例年に比べて落ち着いた感じのラインナップ。ひとりは解体派ですが、絵画を制作している作家が2名も含まれているのも特徴のひとつ。まだ半年近く先のことですが、10月4日から始まる展示が楽しみ。(トコ)

 

5月2日

まとめて…

 

しばらくご無沙汰している間に早くも5月。日本はゴールデンウィークの真っ最中ですね。こちらも今週末は、月曜日がバンクホリデーで三連休ですが、週明けに控える総選挙の予兆なのか(?)、滝のような大雨が降ったり、連日雲行きが怪しく…。

さて、久々に、最近観た展示のなかからオススメを紹介したいと思いますが、その前に、少しだけ前置きを。現在発売中の『美術手帖』5月号に、ヴォルフガング・ティルマンスアリ・マルコポロスの取材記事を執筆しました。貴重な機会をくださった美術手帖の川出さんに大感謝です。

 

ロングインタビューとなったティルマンスの記事は、1時間40分の取材、英語の原文でA4約20ページ分の会話を、『美術手帖』の誌面9ページ分にまとめたもの。ティルマンス自身の作品の他に、山内ミキさん撮影の彼のスタジオの写真も掲載されていて、とても豪華です!また、ティルマンス芸術の研究者として名高い清水穣さんが「特別講義」として分析の深い論文を執筆しています。

ティルマンスには実は6年前にも取材をしたことがあるのですが、今回も具象・抽象のくだりであの時とまったく同じ返事が返ってきて、しかもその説明の仕方や例までもが同じで、一貫性のある人だなあ、信念をもって制作をしているんだなあ、とつくづく感心しました。

では、ロンドンの展示です。

 

 The Concise Dictionary of Dress @ Blythe House, London W14

数々のヒット企画を生んできたアートエンジェル(Artangel)の新企画が、かつての郵便局預金部門の本部、現在はヴィクトリア&アルバート博物館の収蔵品倉庫として使われている、市内西部オリンピアのブライズ・ハウスを舞台に先週から開催中。

 

日本語に訳すと「ドレスのコンサイス辞典」となるこの企画は、鑑賞者7名に案内人1名のツアー形式をとるユニークな展示。ツアーの所要時間は20分で、鑑賞スポットは10箇所。行く先々で、「Fashionable」「Tight」「Essential」など各作品のキーワードとなる言葉とその意味が書かれたカードを渡され、それを読みながら各自作品と対話をする趣向になっている。

この企画を編み出した作者は、コスチューム・キュレーターのジュディス・クラーク(Judith Clark)と精神分析学者のアダム・フィリップス(Adam Philiops)の二人で、展示品の選出やインスタレーションを前者が、カードの文章の執筆を後者が担当。ファッション史ゆかりの名品やそのリメイクが、収蔵庫の意外なところにシュールな形で展示されていて面白いし、普段は一般非公開の収蔵庫の中を拝見できるのも魅力のひとつ。要予約。6月27日まで。詳しくはこちらで。

■ Cerith Wyn Evans @ White Cube Mason's Yard
ホワイト・キューブ、メイソンズ・ヤード店
で開催中のケリス・ワイン・エヴァンスの展示は、かつて電力会社の施設だったこの建物の歴史に敬意を表したもの。

一階の会場には、モビールを肥大化したようなメタル製の立体が置かれ、光が乱反射するメタルの表面からアンビエントな音楽(ときどき和風)が流れてくる涼しげな展示。一方、これとは対照的に、地下の展示会場は、中に電流が流れる高さ5メートルの「光の柱」が何本も聳え立つ、熱気余って危険な空間。細い電球のチューブをたくさん束ねてつくった柱7本が煌々と光るその様は、圧巻の一言。まるでサウナのように暑い。日本の石庭や星座の星の配置などがレイアウトのインスピレーションになっているとか。5月22日まで。詳しくはこちらで。

■ Angela de la Cruz @ Camden Arts Centre
絵画または立体、あるいはゴミか。ギャラリーで展示されている以上、もちろんゴミとは呼べないが、カムデン・アーツ・センターで開催中のアンジェラ・デ・ラ・クルスの展示は、限りなくそれに近い印象を受ける。

白、黒、ピンクなどモノクロームなキャンバスは、いずれもグロッシーな油彩とアクリル絵具で完璧なまでに塗られているが、あるものは木枠からはがして丸めて床に置いてあったり、別のものは木枠ごと真っ二つに折って壁に立てかけてあったり、扱いがなんとも穏やかじゃない。その風情はいかにも、塗った「絵画」をバイオレントに壊して、なんとなくアーティーな立体として落とし前をつけたようなパンクな感じ。よく言えば、キャンバスを切り裂いたフォンタナの最上級。悪く言えば、うちの前のゴミ置き場と似た光景。観客のなかには「これのどこが芸術だ」と怒り出す者もおそらくいるだろうが、コンテンポラリーアートの洗礼を受けた者にとっては絵画と立体の中間に位置する「芸術品」。色んなことを考えさせられる展示です。同時開催のアナ・マリア・マイオリノ(Anna Maria Maioliono)の展示も、粘土でできたドーナツ屋のようで面白い。5月30日まで。詳しくはこちらで。(トコ)

 
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このページの掲載内容

Nelson's Ship in a Bottle@トラファルガー広場 (5.25)

更新情報
(5.25)

テート・モダン開館十周年記念企画:No Soul For Sale
(5.18)

小鳥が奏でるギター@バービカン (5.17)

祭りだ!祭りだ!プロテストだ!@テート・モダン (5.16)

ヤニス・クネリス
@Ambika P3 (5.14)

余談・・・
(5.14)

Tatton Park Biennial 201
(5.11)

マーク・クイン
フォトギャラリ- (5.10)

マーク・クイン@ホワイト・キューブ (5.9)

テート・モダン10周年記念
(5.6)

キュレーター・トーク (5.5)

ターナー賞2010ノミネート者発表
(5.4)

まとめて・・・
*The Concise Dictionary of Dres
*Cerith Wyn Evans
*Angela de la Cruz
(5.2)