4月28日

アートフェア&イベント情報 
 

■ 国際的な芸術都市へと発展したロンドンを祝って、芸術祭Art Fortnight Londonが6月21日から7月5日まで二週間に渡って開催される。会場となるのは、テートモダンやナショナルギャラリーなどの美術館のほか、商業ギャラリー、特設イベント会場など含む78箇所。この夏一番の盛大なアート・イベントとなりそうだ。

イベントは、美術館関係者やコレクターなど招待客800人が集うテート・モダンでのオープニング・パーティーを皮切りにスタート。ハイライトには、普段は一般非公開のGovernment Art Collectionの公開、サー・ジョン・ソーン美術館テート・ブリテンでの会食、マンチェスター出身のコレクター、フランク・コーエン(Frank Cohen)の蒐集品公開などが控えている。その他にも、ホワイトキューブでのギルバート&ジョージの出版記念会、スケッチでのトレイシー・エミン展のオープニング・パーティーなど、売れっ子アーティストに会えるチャンスもありそうだ。詳しくはこちらで。

■ こちらは更に先のことで、昨年、大成功を収めたフリーズ・アート・フェア(Frieze Art Fair)。開催日が10月15日から18日の四日間に決定したと発表がありました。開催場所は去年同様リージェンツ・パーク内、会場もデイヴィッド・アジェイ(David Adjaye)設計のテント風プレハブと去年と変わり無し。出展ギャラリーは、申し込みのあった400団体の中から絞り込んだ140団体で、前回の124団体を優に上回る数字。新たに加わるギャラリーには、ニューヨークのGladstone GalleryAndrea Rosen Gallery、ケルンのJablonkaなどが含まれている。去年のレポート。フリーズのサイト

■ アートフェアと言えば、先日『Luca』の編集さんからNYのアーモリー・ショー(Armory Show)と時期を同じくして開催されたオルタナティブ系アート・フェア、Scopeの話を伺った。こちらは若手ギャラリーを対象とするフェアで、3月のNYでのフェアでは、世界各国から集まった出展ギャラリー70団体がHotel Gansevoortの4フロアーにまたがる客室を使って展示を行ったそうだ。Scopeのサイトに行ってみたところ、ロンドン版もフリーズ・アート・フェアに時期を合わせて企画中のようで、現在出展ギャラリーを募集中。詳しくはこちらで。

■ フリーズ・アート・フェアは面白そうだけど、その為だけにロンドンまで飛ぶのはどうもな・・・と思われる方のために、かなり気が早いですが、この秋の美術展からハイライトをいくつかご紹介。

ダニエル・リベスキンド(Daniel Libeskind)展 
Barbican Gallery, 9月16日〜
いま世界で最も注目を受ける建築家の大型展覧会。展示品にはNYのワールド・トレード・センター跡地用の模型が含まれる。

ブルース・ナウマン(Bruce Nauman)展

Tate Modern, 10月12日〜
オラファーの「太陽」に続き、テート・モダンご自慢の大ホールを手掛けるユニレバー・シリーズ最後の作家。

「Time after Time」展
Tate Modern, 10月6日〜
現代美術家によるヴィデオとフィルムを集めた企画展。フランシス・アリス、アンリ・サラ、フィオナ・タンなど。F

グレン・ブラウン(Glenn Brown)展
 
Serpentine Gallery
ターナー賞ノミネート(2000)、ヴェネツィア・ビエンナーレ(2003)出品と絶好調のイギリス人作家の個展。

4月24日

エミン メディアは嘘つき
 

口を開ければ記事になるトレイシー・エミンが、「新聞に嘘を書かれた」とメディアに対する怒りを表明。「プライバシーの侵害よ。・・・やってもいない事をやったって、新聞に嘘を書いてもらう必要なんてないわ」とメディアを猛非難。

エミンのコメントが載ったBBCの記事からは怒りの具体的な矛先は定かではないが、エミンと言えば先月下旬、4年前にワークショップを開いたロンドン北部の小学校との間で揉め事が起きたばかり。こちらのメディアで大きく報じられ、エミンを非難する声も飛んだ。

その揉め事とは、Art in Sacred Spacesという団体からのコミッションのもと、イズリントンにあるEcclesbourne小学校でエミンが児童と一緒に作ったキルト作品「Tell Me Something Beautiful」を巡るもの。時価35,000ポンド(630万円相当)と言われるこの作品の維持、管理を負担に感じた小学校側が、今後の美術教育のための資金に充てようと、この作品を競売に掛けようとしたのが事の始まり。

学校側から売却の意向を知らされたエミンは、これに猛反対。生徒達とのコラボレーションの記録として学校に残す条件だったはず。競売に掛けるのならば返してほしい。売りに出すのならば自分の作品とは認めない。などと真っ向から学校側の動きをブロック。

エミンの契約ギャラリーであるホワイト・キューブも「トレイシーはArt in Sacred Spaceからコミッションを受けたのであって、学校からは受けていない」と、学校側が作品の所有者であることを否定。さらに、「出来上がった作品は、大部分が子供達の手による共同作品だから、トレイシー・エミンのアート作品ではない」と、これをエミンの作品として競売に掛けようとする学校側を封じ込めた。

この「返せ騒動」は、結局のところ、エミン、ホワイト・キューブ、学校側が新聞で意見を戦わせるなか急展開をみせ、エミンが学校側に作品のフレーム代4,000ポンド(72万円相当)を寄付し、学校側も売却を取りやめるという形で決着がついた(学校側はフレーム代を捻出する余裕もなかった)。が、解決したとはいえ、エミンも今回ばかりはだいぶ堪えたのだろう。なにせ、こうしてメディアに仕返しをしているくらいだから。(トコ)

BBCの記事 04/04/21
BBCの記事 04/04/06
The Guardianの記事

4月17日

展覧会カレンダー更新
 

■「メジャー展示スペース」:ハイライトは、10ヶ月間の改築を経て29日に再オープンするバービカン・アート・ギャラリー。リニューアルを祝う企画は、1920年代メキシコに焦点を当てた写真展「ティナ・モドティ&エドワード・ウェストン」と、'96年に43歳の若さで他界した「ヘレン・チャドウィック」展の二本。

後者のチャドウィック展には、オフサイト企画も特別に用意されている。会場はかつて病院として使われたことのある19世紀の教会で、礼拝堂階上のヒミツの部屋に彼女自身の子宮の細胞写真が展示されるという。これを見るには、観客は梯子を登って天井に開けられた穴から中を覗くしかない、といsう一風変わったインスタレーションだ。

■ 「East Endで展覧会」:こちらで気になるのが、レッドチャーチ・ストリートに最近開廊した、写真&アート系の出版社VeryTrolleyのギャラリー。今回はチェチェン共和国の殺戮の10年間を撮ったスタンレー・グリーン(Stanley Greene)のドキュメンタリー写真が展示される。その他にも、ホワイト・キューブで21日から始まるアントニー・ゴームリー(Antony Gormley)展、チセンヘール・ギャラリーのデイヴィッド・バロウズ(David Burrows)展など、見逃せない企画が多数。

 


Antony Gormley Feeling Material III 2003
© the artist
Photo: Stephen White
Courtesy Jay Jopling/White Cube (London)

■「West Endの展覧会」:ウェストエンドにも今月初め、新ギャラリー、トーマス・デイン(Thomas Dane)が開廊。場所は一昨年までホワイト・キューブがあったデューク・ストリートで、建物はかつて11 Duke Streetという画廊が入っていたところ。

こちらのオープニング企画は、ターナー賞受賞作家スティーブ・マックイーン(Steve McQueen)による映像インスタレーション。ロンドンでの個展は、一昨年のアートエンジェル(Artangel)の企画以来となる。

■「気になる写真展」:紛争やテロが絶えない今のご時世を受けてか、今回の写真展には近代史に残る革命や戦争が多数登場する。フォトグラファーズ・ギャラリーでは毛沢東率いる文化大革命、フォトフュージョンではアルゼンチンの「Dirty War」(76-83)、前出の VeryTrollyもチェチェン戦争と、殺戮に彩られた企画が目立つ。

 


Hou Bo "
Our friends from around the world, 1959
Photographers' Gallery
「Hou Bo & Xu Xiabing」展から

■「テムズの南側」:こちらで期待したいのが、参加作家50名の盛大なグループ展「Tonight」(会場はStudio Voltaire)。出品作家にはマーク・ティッチナーリアム・ギリックブライアン・グリフィスなど、ここ4、5年の注目株が集まっている。

4月9日

展覧会レヴュー
 

■ トラファルガー広場で先週開催された河原温のオフサイト・イベント「Reading One Million Years」を取材。レポーターは鈴木智子ちゃんと栗田敬子さん。
レポート&インタビュー
24時間フォト・レポート

■日本でも大人気、ジュリアン・オピーの個展をレポート。

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このページの掲載内容

アートフェア&イベント情報(4.28)
*Art Fortnight London
*Frieze Art Fair
*Scope
*秋の展覧会ハイライト

エミン メディアは嘘つき(4.24)

展覧会カレンダー(4.17)
メジャー
イーストエンド
ウェストエンド
写真展
テムズの南側

展覧会レヴュー(4.9)
*河原温
*河原温24時間フォトレポート
*ジュリアン・オピー