2月24日

サーチ、元ストリッパー作ダイアナを購入

 

「トレイシー・エミン展延期」と連絡があったのが二週間前のこと。そして今朝、新聞で見つけたのが、13歳で家を出て、パントマイムを少しやって、気がついたらストリップクラブで働いていた・・・、というエミンも負けそうな、ストリッパー上がりの画家の話。家出とレイプ、ストリップクラブと乱交/中絶の違いはあっても、私生活をさらりと暴露してしまうあたりがエミンと似ている。

 


Stella Vine
Hi Paul CanYou Come Over
Courtesy: The Saatchi Gallery

その似たところも、彼女ステラ・ヴァイン(Stella Vine)が、チャールズ・サーチの新しいお気に入りと分かれば、なんとなく納得。二週間前に彼女のお得意作である故ダイアナ妃の肖像画を、600ポンドで買ったばかりという噂だ。描き始めて4年、売れたのは今回が初めてという彼女のダイアナは、一文字眉に、舌を噛み切ったかのような口と凄い形相だが、サーチ・ギャラリーで来月下旬から始まるグループ展「New Blood」のハイライトのひとつだそうだ。

チャプマン兄弟に続くこの「New Blood」展は、同ギャラリーの開館一周年を祝って催される企画展で、一般公開の前日3月23日には、オープン一周年記念パーティーが催されるようだ。展示作品は、過去一年半に渡って同ギャラリーが集めてきた新作群が主流で、フォーカスは「今」の若手にあてられている。「昔」の若手YBA勢は、ギャラリー奥の円形大ホール内のみの展示となるようだ。

今回の若手勢なかでもフォグレスが特に注目するのが、去年、インタビューに応じてくれた土屋信子さん。詳細についてはまだ発表されていないが、フリーズ・アート・フェアの会場でサーチが物色していた作品にせよ、ヴェネツィア・ビエンナーレの出品作品にせよ、どちらに転んでも非常に楽しみなところ。ヴェネツィアと言えば、「遅延と革命」展でひときわ目を惹いたベーリンデ・デ・ブルーケア(Berlinde de Bruyckere)の、背中をまるめた「馬」のような立体も展示されるらしい。

そのほかに気になるところとしては、去年、エントウィッスルでの個展が話題になったコンラッド・ショークロス(Conrad Shawcross)の巨大糸紡ぎ機、先日もカムデン・アーツ・センターのところで紹介したフランシス・アップリチャード(Francis Upritchard)の電動ミイラ(去年のBeck's Futuresで展示)など。それからもちろん忘れてならないのが、23日のパーティー。去年はスペンサー・チュニック(Spencer Tunick)の指揮のもと、一般人による裸のパフォーマンスが催されましたが、今年は一体何が出るのでしょうか。(トコ)

"New Blood: New Young Artists, New Acquisitions"
The Saatchi Gallery, 04/03/24〜

2月19日

まとめてニュース

 

■ 現代工芸を対象とする新しいアートフェア「Collect」が、クラフツ・カウンシルの企画のもと、明日20日から24日まで、サウス・ケンジントンのヴィクトリア&アルバート美術館で開催されます。出展ギャラリーは英国をはじめフランス、ドイツ、オランダ、北欧諸国、アメリカ、日本など世界各国から集められた46団体。セラミックス、ファーニチャー、ジュエリー、テキスタイルなどに渡る選りすぐりの作品が展示販売されるとのこと。

このイベントのハイライトとなるのが、今回特別にコミッションを受けた作家9名によるインスタレーション。そのひとりであるイギリス人陶芸家エドモンド・ダ・ワール(Edmund de Waal)は、ジェフェリー・ミュージアム内の"陶芸の部屋(The Porcelain Room)"に刺激されて制作したインスタレーションを発表する予定。連日催されるトークも充実し、22日には去年のターナー賞受賞作家グレイソン・ペリー(Grayson Perry)が陶芸家のジュリアン・ステアと対談を行います。入場料などの詳細はこちらで。

■ 次はギャラリー移転のニュースで、「Tigerlily」の主催者、野中モモさんからお知らせ戴いた情報(ありがとうございます)。移転したのはウォレン・ストリート(Warren St.)にあったグリーングラッシ(greengrassi)と、コルヴィ・モーラ(corvi-mora)の二軒で、新ロケーションは地下鉄ケニントン駅(Kennington)から徒歩数分の住宅街のなか。


 


移転先は、Kempsford Roadにある、三角ペディメントがちょっとお洒落なレンガ造りの建物。photo: toko

さっそく訪ねてみたところ、分厚い木戸の奥に隠れたギャラリーは、かつて車の工場だった建物を改造したもので、二つの展示室をグリーングラッシとコルヴィ・モーラの両ギャラリーで交互に使うというスペース・シェア型。現在、一階のメイン展示室(とても立派)では、コルヴィ・モーラのGlenn Sorensen展(油彩)が開催中。最上階の小展示室では、グリーングラッシのAleksandra Mir展(ドローイング、現在サーペンタイン・ギャラリーの「State of Play」展にも出品中)が開かれています。
Corvi-Mora
Greengrassi

 


ベルを押すと、ギャラリーの人が分厚い木戸を開けてくれる。中庭もいい感じ。photo: toko



■ もうひとつギャラリーのニュースで、こちらはすでに行かれた方もかなりいるはず。オープン1週間前まで外壁が半分ない状態だったカムデン・アーツ・センターが無事に工事を終了し、先月31日から営業を再開しました。

改築を経て一番大きく変わったのが、入り口が移った一階部分。壁を一部ガラス張りにし自然光を取り込むなど、これまでの閉塞感を無くす工夫がとられています。同じく一階に移った書店もさらに充実し、その奥にはテラス付きのカフェも完備。展示が検討されている庭へもアクセスできるようになりました(庭があったんですね)。詳しくはギャラリーのホームページを見て下さい。今回の展示内容については、フォグレスのカレンダーにも載っています。(トコ)

 


雪が積もるなか迎えたオープニング。庭からカフェを撮影したもの。
photo: toko



ケリス・ワイン・エヴァンスのシャンデリアが展示されたギャラリー3。
photo: toko

2月16日

展覧会レビュー

 

■ 話題のオノ・ヨーコ展「Odyssey of a Cockroach」。会場を訪れたオノ・ヨーコさんと彼女の作品の一部始終を、ロンドン在住のフォトグラファー、栗田敬子さんが撮影してくれました。拡大画像も見れます。

■ 処女映画を先月早々公開し、年初めから快調なマーク・ウォリンジャー。その彼の個展をレポート。

2月14日

デレク・ジャーマン・フェスティバル

 

今月の19日で、イギリスを代表するインディペンデントフィルムの映像作家、デレク・ジャーマンの没後10周年。それを記念して、ロンドンのリバーサイド・スタジオでデレク・ジャーマン・フェスティバルが催されています。

惜しくもエイズによって、'94年に52歳で早すぎる死を迎えたデレク・ジャーマン。60年代にスレイド・アート・スクールで絵画を学び、その後70年代から90年代にかけてエイズや同性愛者の権利、政治などをテーマに数々の映画作品を手掛け、その他にも画家・作家・園芸家など活動は多岐に及びました。

今回上映される作品の中でも、特に有名なのが遺作となった「ブルー」。フランスの画家イヴ・クラインのブルー・ペインティングに感化を受けて制作されたこの映画は、78分間最初から最後まで真っ青なスクリーンが続くというもの。そこに、彼のエイズと共に生きる日々を綴った日記から抜粋された文章のナレーションと、サイモン・フィッシャー・ターナーの夢幻的な音楽が加わるという、とても詩的な作品となっています。

今回のイベントの目玉となっているのが、「ジャーマン・ガーデン」と題名が付けられたお芝居。こちらは園芸家としても知られているジャーマンが作り上げた、ケント州ダンジェネスにある庭園のイメージを元に作られた舞台で、彼の写真と映画のイメージに日記の文章などを交えて、先進気鋭の劇団フレーミング・シアターによって演じられます。この夏にローマで行われる予定のジャーマン・フェスティバルへの出品も考慮されているとか。詳細はこちらで。(トモコ)

Derek Jarman Season
040210 - 040219
Riverside Studios
Box Office: 0208 237 1111
Crisp Road, London, W6 9RL
地下鉄Hammersmith駅から徒歩8分

2月9日

展覧会レビュー

 

■ サーペンタイン・ギャラリーで始まったグループ展「State of Play」。マーティン・クリード、マウリツィオ・カテラン、ピピロッティ・リストなど13名が参加。

■ 毎年恒例のシティーグループの写真賞。今年のノミネート者はロバート・アダムス、ピーター・フレイザー、デイヴィッド・ゴールドブラット、ジョエル・スタンフェルドの4名。


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このページの掲載内容

サーチ、元ストリッパー作ダイアナを購入(2.24)
*ステラ・ヴァイン
*土屋信子
*リーベンデ・ブルーケア
*コンラッド・ショークロス
*フランシス・アップリチャード

まとめてニュース(2.19)
*Collect
*グリーングラッシ
*コルヴィ・モーラ
*カムデン・アーツ・センター

展覧会レビュー
(2.16)
*オノ・ヨーコ:Odyssey of a Cockroach
*マーク・ウォリンジャー

デレク・ジャーマン・フェスティバル(2.14)

展覧会レビュー(2.9)
*State of Play
*Citigroup Photography Prize