2月28日

Juergen Teller受賞決定!

Citibank Photographery Prizeの今年の受賞者がJuergen Teller(ユルゲン・テラー)に決定しました。

受賞の決め手は、2002年にSteidl社から出版されたMarchenstuberl。リチャード・ハミルトン風のヌード写真が表紙を飾るこちらは、写真家の身近な人達で綴られたフォトアルバムのような写真集。

ファッション・フォトグラファーというテラーの職業柄か、Marchenstuberlは娘や友人のスナップ写真あり、普段着姿のスーパーモデルありという、一般ピープルとセレブが混在する写真集となっています。両者が区別なく共存し、一人間として捉えられています。

一枚一枚の写真もそうですが、今回の受賞に当たってはテラーの展示方法に対する評価がとても高かったようです。「intelligent, provocative and witty presentation of Teller's work (テラーの聡明で挑発的でウィットに満ちた展示)」と、審査委員のコメントが添えられています。

写真現物のみならず、それらの展示によって生まれる全体的な視覚的効果が評価の対象となっている所に、この賞が現代アートの枠組みの中に存在することを再認識されられました。(トコ)

詳しくはレヴューをどうぞ。

 

2月25日

賑やかなコレクター達

新聞やテレビでコレクターの名前が飛び交うこの頃。先週は現代アートのゴッドファーザーことCharles Saatchi(チャールズ・サーチ)氏の新ギャラリーが、BBCニュースに二日連続で登場。マスコミ嫌いの氏の姿はもちろんありませんでしたが、デミアン・ハーストの巨大人体模型「Hymn」が新ギャラリーに搬入される様子が報道されました。これは氏が数年前に百万ポンドで手に入れた作品で、4月にオープンする新ギャラリーの目玉。

サーチギャラリーと言えば、宿敵テートがらみで最近ちょっと気になる噂が…。英国の某有名アートジャーナリストによると、テート主催のターナー賞に対抗する賞をサーチ・ギャラリーが密かに企画中ということ。それも賞金が二倍という話。ターナー賞の対抗馬というと、毎年春にICAで催されるBeck's Futureがその代表格ですが、どうもレースが激化しそうな気配です。

サーチ氏に次いで、英国のコレクター二番手も動きはじめたもよう。二番手とは壁紙ビジネスで財を成したマンチェスター出身の億万長者Frank Cohen(フランク・コーエン)氏のことですが、The Guardianによると、二十年がかりで集めた蒐集品を展示する場所を地元で探しているとのこと。

このコーエン氏も、YBAデビュー展「Freeze」に出席していたと言うだけあって、そちら方面はかなり強いよう。蒐集品はギャリー・ヒューム、デミアン・ハースト、トレイシー・エミン…とサーチ氏といい勝負。今のところマンチェスター市との物件交渉は難航しているみたいですが、地元への執着心は強く、ここでYBAが観れる日もそう遠くはなさそうな。氏のコレクションの一部は来月マンチェスターのComme ca galleryで展示されます。

コレクターの話題と言えばさらに海を越えて、先月、ベルリン国立美術館と契約を結んだFriedrich Christian (Mick) Flick(通称ミック・フリック)氏も外せないところ。2004年から7年に渡りハンブルグ駅現代美術館隣りの建物で、2000点を超えると言われる氏のコレクションから一部が展示されるとのこと。

NYにフリック美術館を持つフリック氏のヨーロッパ進出は、所蔵品の多くがヒットラー政権下のドイツで武器供給を行っていた伯父の遺産ということで、その行方が注目されていました。チューリッヒ進出は反対の声が大きく失敗に終わりましたが、意外にもベルリンでは比較的にスムーズに行ったようです。(トコ)

 

2月24日

ロンドン最新ギャラリー事情

冬眠中のギャラリー達がそろそろお目覚めのようです。去年秋のホーンチ・オブ・ヴェニソンに引続き、焦点はやはり英国の元ディーラー王アンソニー・ドフェー氏の周辺。一昨年秋に突然閉めてしまったギャラリーの行方がこれで一応全て定まったようです。

業界筋の話によると、Dering St.23番と24番の新たなる主はボンド・ストリート裏手に店舗を構えるTimothy Taylor Gallery(ティモシー・テイラー・ギャラリー)。若干奥まった場所にある為スキップしてしまいがちなギャラリーでしたが、実はこちらもアレックス・カッツからマリオ・テスティノまで抱える一流。Dering St.の新店舗は現在大々的に改築中で、オープンにはあと2ヶ月はかかるもよう。

ホーンチ・オブ・ヴェニソン、ティモシー・テイラー・ギャラリーと徐々に塗り変わっていく旧ドフェイ帝国。残すはDering St.9番の小さなスペースだけですが、実はこちらも数ヶ月前から静かに再オープン。インスタレーション・アートを思わせる空間で、ドフェイ氏のご子息がジュエリーデザイナーを紹介しています。

ついでにもう一つおまけで、ドフェイ卒業組みのサイモン・リー氏が明日メイフェアに新ギャラリーSpruth Magers Leeをオープンする予定。氏はドフェイ氏の下でディレクターを務めた後、ジンペル・フィルズ、11デューク・ストリートで腕を鳴らしてきた敏腕ディーラー。新ギャラリーはケルンとミュンヘンにギャラリーを持つMonica Spruth & Philomene Magersとの共同運営で、オープニング展はドナルド・ジャッドとのこと。(トコ)

Timothy Taylor Gallery
Haunch of Venison
Spruth Magers Lee

 

2月23日

リバプールにニューメディアの新拠点誕生

映画、アート、クリエイティブ・テクノロジーを専門とする文化施設FACT(Foundation for Art & Creative)が昨日、リバプールにオープンしました。

テートモダンやボールティックなど産業廃墟の再利用が目立つなか、開発年月7年、コスト1千万ポンドを投入して建設されたこの施設は、目的に合わせて一から建てられたブランニュー。

建物のデザインはアーティストClive Gillmanと建築家Austin Smith: Lordが担当。外壁にGillmanのインターアクティブなライト作品を組み込んだり、電話やレジやエレベータの機械音までがサウンドワークのように調整されていたり、建物と空間への拘りはなかなかのもの。

館内の構成はギャラリー2部屋、シネマ3部屋のほか、オンラインプロジェクト専用のメディア・ラウンジ、特別イベント用のホールThe Boxという取り合わせ。もちろん一休みできるカフェやバーもアート作品つきでしっかり完備。

現在ギャラリー1ではターナー賞ノミネート作家アイザック・ジュリアンの新作フィルムインスタレーション「Baltimore」を展示。 ギャラリー2ではレコード盤を使って映像を映し出すという一風変わったアナログ映像システムVinyl Videoを展開。

場所がリバプールとあって、ロンドン在住者にとっては気軽にという訳にはいきませんが、Luxシネマなき今ちょっと嬉しいような。(トコ)

FACT

 

2月13日

展覧会レビュー&インタビュー

Exhibitionsのページにレビュー2本をアップしました。

The Danger Museum」:去年秋ロンドンで移動式美術館を発表したアーティスト・ユニット。今回はそのメンバーの一人、清水美帆さんにインタビューをしました。

Citibank Photograhy Prize」:ロンドンで一番人気の写真展がスタート。写真界のターナー賞といわれるだけあって連日すごい込みよう。今年はどんな作品が?

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このページの掲載内容
Juergen Teller 受賞決定!(2.28)
賑やかなコレクター達 (2.25)
サーチ、フランク・コーエン、ミック・フリック
ロンドン最新ギャラリー事情(2.24)
ティモシー・テイラー・ギャラリー

リバプールにニューメディアの新拠点誕生(2.23)

展覧会レビュー&インタビュー (2.13)
*The Danger Museum
*Citibank Photography Prize