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Jake&Dinos Chapman
The Saatchi Gallery
County Hall
Southbank
London SE1 7PB
Tel: 020 7823 2363
駅:Waterloo
http://saatchi-gallery.co.uk


文&写真:伊東豊子
2003年10月3日
© Toyoko Ito,
October 2003


  ターナー賞レースに王手をかける「ジェイク&ディノス・チャプマン」展がいよいよスタートした。会場は英国現代美術界のゴッドファーザーと異名をとるチャールズ・サーチが旧市庁舎ビルにこの春開いたザ・サーチ・ギャラリーで、チャプマン兄弟の過去十年に渡る作品が公開されている。

「ジェイク&ディノス・チャプマン」と大きく書かれた招待状が届いたわりには、今回もデミアン・ハーストのときと同様、美術館での個展や回顧展といった類のものとは少し様子が違っている。展示品は初期から最近のものまで一通り揃ってはいるものの、サーチの個人コレクションを公開しているに過ぎず、他の美術館やギャラリーから集めた作品はない。新作やこのショーのために特別に制作された作品もない。それでも美術館レベルの作品揃いになってしまっているところがこのコレクターの凄いところだ。

もう一つ違う点は、これにはギャラリーのレイアウトがかなり影響していると言えるが、ごく一般的な個展とは違って他の作家のものと一緒に観てまわる形式になっている。二十以上もある小さな展示室から一歩通路にでるとクリス・オフィリやトレイシー・エミンの作品に出くわしたり、となりの展示室はデミアン・ハーストのままだったりと、チャプマン兄弟の世界に浸ろうとしてもそれが難しいレイアウトになっている。

このように個展と思えば突っつきたくなる点も幾つかあるが、これらはあくまでも展示サイドの問題。作品のほうはと言うと、そんなハンディをものともしない迫力に満ちている。最初の部屋に展示された「Hell」はここまで狂乱に満ちた地獄絵図があるかと思えるほど圧巻だし、ミュータント化した少女たちが生息する人工のエデンの園「Tragic Anatomies」も見ごたえ十分だ。それに何よりも、チャプマン兄弟の代表作を一度に見れてしまう便利なところが嬉しい。