バーバラ−・クルーガー展、サウス・ロンドン・ギャラリーにて


Barbara Kruger, Power Pleasure Desire Disgust, 1997
Courtesy: South London Gallery


一歩足を踏み入れると、まずアルファベットの大群と大音量に圧倒される。活字が壁を埋めつくし、怒鳴り声が部屋中に響いている。正面のスクリーンを占領する3つの巨大な顔からは、憤りの映像が流れてくる。

互いにぶつかり合う文字とイメージと音声。 「I hate you」 「You make me sick」 と罵りの言葉が飛び交う。人の表情には怒りがみなぎり、飛び出すセリフには相手への憎しみがこもっている。壁に投影された巨大な広告文字はプライベートな対立を戦場と化する。

戦場は女性の主張の場にも見えなくない。スクリーンには男性に向かい牙を剥く女性の存在が目立つ。彼女達は長年男の専売特許だったフレーズを連発しては、「Go away」と彼らを見捨てていく。Barbara Kruger (バーバラ・クルーガー)の作品には社会性、政治色の濃いものが少なくなく、その中でも女権主張は重要なテーマのようだ。ワシントンでの女権運動のデモ行進用に制作した「Your body is a battleground」(1989)はその良い例で、ビルボード、ポスター、Tシャツ、本のカバーと姿を変えメッセージを広めるのに貢献したようだ。

作品全体を通じ、現代社会に生きる人間の姿の一面を垣間見るような気がした。それは自己のために立ち上がる姿とも、メディア社会に押しつぶされそうになる姿とも受取れる。

伊東豊子(伊東豊子(Toyoko Ito))、2001年3月

 

Power Pleasure Desire Disgust展、Bargara Kruger
010202-010318

South London Gallery
65 Peckham Road
London SE5 8OH
020 7703 6120
www.southlondongallery.org

Elephant & Castle (Northern Line)から バス171又は12
Oval (Victoria Line)からバス36

開館時間:火・水・金1100-1800、 木1100-1900、
土日:1400-1800


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